青岸寺 木造聖観音菩薩坐像と日本名庭百選
青岸寺(せいがんじ)は、太尾山西麓にある曹洞宗の禅刹。もとは不動山米泉(べいせん)寺といい、南北朝の初期、京極道誉による関基と伝えられています。
⇒ 青岸寺の場所と行き方
本尊の木造聖観音菩薩坐像は、南北朝時代に佐々木六角氏頼が、諸堂の再建とともに造立したものです。秘仏とされており、その胎内には、氏頼の持念仏であった高さ約20cmの観音像が納められています。この観音像は「お腹籠の観音」あるいは「旗竿の観音」と呼ばれ、氏頼はこの観音像を必ず旗竿に祀って、出陣したといいます。
戦国時代に、観音像一駆を残して寺は焼失しましたが、江戸時代前期、彦根藩主井伊直澄の命を受けて入山した、彦根大雲寺の要津(ようしん)禅師よって再興しました。それを機に、現在の寺名に改めました。その19年後に造られた枯山水の庭園は、国の名勝に指定されています。
青岸寺庭園
「お腹籠観音」で知られる青岸寺の本堂裏手にあり、うっそうと茂る裏山を背景に、山腹を利用して築かれた回遊式と観賞式を兼ねた庭園。昭和9年(1934)、国の名勝に指定されています。
庭は江戸前期、要津和尚の入山とともに造られましたが、彦根城内の楽々園を造築する際に石が取り出され一時荒れていました。その楽々園や玄宮園を造った井伊家の家臣香取(かとり)氏が、親交のあった当時の住持興欣(こうきん)の依頼を受けて再築。石を豊富に使用して、豪華な庭園を造り上げました。輿欣によって書かれた『築園記』が現存し、その一節に「一石一樹にも仏法を語らしめ」とあり、作庭の意図を知ることができます。
池の中央に蓬莱島、後ろに滝を組み、池畔に無数の岩と刈り込みを配した、築山林泉式枯山水は、白砂の代りに杉苔の緑を用いて、水の流れを表現し、深い緑がやわらかな雰囲気を生み出しています。雨上がりは格別美しく、山水画を思わせる深山幽谷の世界が現出します。
参考:滋賀びわ湖観光情報
青岸寺の場所と行き方
AROUND JAPAN RV RENTAL 南大阪営業所 から行く場合の一例
滋賀県米原市米原669
駐車場:有り
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